熱破壊式の医療脱毛を受けると「産毛が硬毛化する」、という話を聞いたことがあるんじゃないでしょうか?
この話は事実で、熱破壊式の医療脱毛には産毛の硬毛化というリスクが認められています。
そこでここでは、熱破壊式医療脱毛における産毛や色の薄い毛の硬毛化について、分かりやすく解説していきます。
熱破壊式医療脱毛で、産毛や色の薄い毛が硬毛化する原因や対処法も紹介しています。
硬毛化の基礎知識が身につくので、余計な不安を払拭できます。
熱破壊式医療脱毛に見られる産毛の硬毛化リスク
ここでは、熱破壊式医療脱毛で実際に症状が確認されている「硬毛化」に関する、基本的な情報をまとめています。
硬毛化とは
硬毛化とは読んで字の如く、産毛や柔らかい毛が固くなる有害現象を差しています。
硬毛化する毛は他に、「色が薄い」「細い」といった特徴があります。
したがって硬毛化しやすい部位は、産毛や細く薄い毛が生えている場所になります。
具体的には、「顔」「うなじ」「肩」「背中」「二の腕」などです。
硬毛化の原因
硬毛化の原因は「出力不足」が有力視されていますが、ハッキリした原因は今のところまだ解明されていません。
あくまでも説に過ぎませんが、硬毛化はダメージを受けた毛の自然治癒力による反動や活性化だと考えられています。
更に言えば、毛乳頭や毛母細胞を完全に破壊しきれなかったことが原因とも解釈できます。
参考までに言えば硬毛化は、医療脱毛のレーザーだけでなく、エステ脱毛や家庭用脱毛器でも起こります。
そしてむしろ、医療脱毛の方が起こりやすいとも言われています。
硬毛化の発生確率
硬毛化が発生する確率は0.6%から10%と言われていますが、こちらも現状ではハッキリ分かっていません。
そもそもこの数字は研究が行なわれた時期が大きく影響しており、硬毛化が発見された初期ほど低い数値となっています。
逆に高い数値に関しては元々多毛症の人を対象にしていたりなど、エビデンスとしての信憑性に欠けるようです。
そこで硬毛化に関するいろんな論文をまとめて出された結果、3%ということになっています。
ただ、まだまだ研究が不十分なため、硬毛化の発生確率はよく分かっていません。
硬毛化の見分け方
硬毛化の見分け方は、周りの毛の毛質と比較してみることです。
同じ部位の毛質は基本的に同じなので、一部分だけ明らかに毛が太く濃くなっていれば、硬毛化していると判断できます。
硬毛化になりやすい人
硬毛化に関しては不明な点が多いため確定ではありませんが、色白の人の方が硬毛化しやすい、という報告もあります。
これはおそらく、色白の人は体毛も薄いためだと考えられます。
根拠は、肌の色と体毛の色の関係です。
「肌」や「毛」の色は、遺伝子が持つメラニン色素の量によって決まります。
分かりやすい具体例を挙げれば、白人は金髪で体毛も金髪です。そして「体毛の色」は「髪の色」と同系統です。
見方を変えて考えれば、色白な日本人は肌のメラニン色素量が少ないからであり、体毛の色も薄いはずです。
したがって、色白の人は毛の色も薄いため、硬毛化しやすいのではないかと推察できます。
硬毛化した場合の対処法
ここでは、硬毛化した場合の対処法について紹介します。
ただし硬毛化は原因がハッキリ分からないため、ここでの対処法はあくまでも例です。
また、クリニックでの硬毛化への対応は様々です。
追加照射が必要になった場合の費用はどうなるのかなど、無料カウンセリングで確認しておくといいでしょう。
中には、硬毛化保証がついているクリニックもあります。
そのまま継続する
硬毛化は言ってみれば、産毛が普通の毛に変わったようなものです。
熱破壊式での施術なら、熱変性をより効率的に起こせるはずです。
実際にそのまま継続することで、硬毛化した毛が抜けた人もいます。
放置する
放置するという意見もありますが、真意は様子見です。
抜ければ問題ありませんし、抜けなかったらその時また考えるという、とりあえずのスタンスです。
高出力で照射する
出力不足が原因で硬毛化になるなら、高出力で照射すれば次こそは抜けるんじゃないかという説です。
ただ、硬毛化した毛は産毛よりも熱変性が起きやすくなっている状態だと考えられます。
高出力での照射が正解なのかどうかは、現時点では分かりません。
ニードル脱毛をする
もっとも古い方法でかつ、単純ゆえにもっとも確実性が高い方法です。
熱破壊式のレーザー脱毛より大きな痛みを伴いますが、すぐに処理したい場合はおすすめです。
本数が少なければ費用もそれほど高額にはならないので、候補としてはアリでしょう。
違う機種で照射する
違う機種での照射が提案されている理由は、「レーザーの種類」だと思われます。
硬毛化が起きている件数は、アレキサンドライトレーザーが一番多いためです。
ただ、医療脱毛で使われるレーザーはアレキサンドライトレーザーが一番多いため、有効性には疑問が残ります。
産毛の硬毛化を予防する方法
ここでは熱破壊式医療脱毛で産毛の硬毛化が起こる原因(説)を踏まえた上で、硬毛化を予防する方法を紹介します。
蓄熱式で契約する
熱破壊式より蓄熱式の方が硬毛化しにくい、という意見があります。
とはいえ硬毛化の原因が出力不足なら、低出力の蓄熱式では逆効果だと思うかもしれません。
蓄熱式は確かに低出力での照射ですが、それはあくまでも1発当たりでの話。
同じ部位に複数回照射することで、熱破壊式と同様に毛根に高熱のダメージを与えます。
熱破壊式は単発照射なので「出力不足」という表現で間違いないですが、蓄熱式に当てはめると誤解が生じます。
正しく表現するなら、硬毛化の原因は「毛根に与えるダメージ量」ではないでしょうか?
結論を言えば、蓄熱式が硬毛化の予防に有効かどうかは分かりません。
蓄熱式の脱毛機は熱破壊式の脱毛機より扱いが難しいため、実際は逆の可能性すら考えられます。
ただし技術力の高い施術者に照射してもらえるなら、硬毛化の予防を含め、蓄熱式の医療脱毛クリニックも選択肢としては充分アリです。
低出力での照射より麻酔を選ぶ
熱破壊式の医療脱毛では、大きな痛みを伴いがちです。
痛みを軽減する方法としては、「出力を下げる」と「麻酔」の2つがあります。
産毛の硬毛化が出力不足(毛根に与えるダメージ量)だとするなら、麻酔を選択した方が硬毛化リスクを抑えられます。
毛の薄い部分は脱毛しない
個人差はあるにせよ、硬毛化する産毛が生えている部位は誰でもほぼ一緒ではないでしょうか?
「顔」「うなじ」「肩」「二の腕」「背中」です。
硬毛化を恐れるなら、いっそのこと脱毛しないという選択もアリです。
硬毛化リスクの低いクリニック
熱破壊式の医療脱毛で産毛が硬毛化する原因は、未だ解明されていません。
したがって、はっきりした対処法も分からないのが現状です。
とはいえ、いくつかの説にすがることはできます。
上述の説に従えば、硬毛化のリスクが低い条件は「3種類のレーザーと2つの施術方式が揃っているクリニック」となります。
まとめ
熱破壊式の医療脱毛で産毛が硬毛化した際の対処法について紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
曖昧で不確かな内容ですが、仕方ありません。
事例は確認されているのに、原因がわかっていないからです。
ただ、誰にでも頻繁に起こる症状ではないので、あまり神経質になる必要はないと思います。
熱破壊式の医療脱毛では、硬毛化というリスクがある、くらいの認識でも問題ありません。